内視鏡検査

早期がんの発見・治療に取り組んでいま

 早期のがんは、全く症状がないことがほとんどです。
 当院では、胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査、胆管や膵臓を検査するERCPを積極的に行っています。
 消化器のがんの早期発見には、内視鏡検査が有用とされています。また、早く見つかれば、治る可能性も生存率も高まります。
 長門市の胃がん検診でも、早期発見率の高さから、透視検査から内視鏡検査へと移行される方が増えてきています。


 胃がんに対しては、「早期のがんであれば、出来るだけ内視鏡で切除をしたい」という患者さまの期待に応えるため、ESD(内視鏡的粘膜下層はくり術)という新しい治療を2007年4月から導入しています。
  肝臓がん、膵臓がん、胆のうがんの検査としては、エコー検査を行い、異常が見つかった場合には、 CT検査やMRI検査による精密検査で追加検査を行い、治療方針を決定しています。
 また、2019年からより高品質な画像診断を提供するべく、ドクターネットの遠隔画像診断支援サービスを利用しています。
 十分な説明(インフォームド・コンセント)によって、患者さんご自身がご自分の病気を良く理解されたうえで検査、治療を開始することを念頭にしています。
  内視鏡検査をご希望の方は、事前にお電話でのご予約が必要となります。検査は、内科外来で問診を行った上で行います。
 お時間のある方は、人間ドックを上手く利用されることをお勧めします。

内視鏡グループ 日本消化器内視鏡専門医 齋木泰彦

経鼻内視鏡

苦痛が少ない先端部約5ミリメートル内視鏡の『細さ』にこだわった鼻から入る経鼻内視鏡も取り入れており、過去に内視鏡検査を受けられた方で、不快感による苦い経験をお持ちの方にも安心して検査を受けていただけます。鎮静剤を用いた「眠った状態での検査」も行っています。
患者さまのご希望に合わせて、内視鏡は選択できます。

増えている大腸がん

大腸がんは、早期発見であれば、ほぼ完治できる病気であるにも関わらず、初期の段階にはほとんど自覚症状がありません。そのために大腸がん検診を受診しない方が多く、死亡率が増加している一因になっていると考えられています。大腸がんは近年増加傾向にあり、特に女性の中では全がん死のトップに躍り出ています。(※1)

※1 厚生労働省「人口動態統計・平成16年(平成18年3月15日発行)」より算出

早期大腸がんに対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)を行っています。
大腸がんの好発年齢といえる60歳前後の方は、たとえ症状がなくても是非一度、大腸内視鏡検査を受診していただきたいと思っています。
当院では、苦痛が少ない大腸内視鏡検査と治療を目指しています。

ESD(内視鏡的粘膜下層はくり術)

従来の内視鏡治療では困難であった大きな病変を、内視鏡的に切除できることなど、増加する早期のがんに対応する優れた治療法として位置づけられています。(大きさや形により、内視鏡で切除することが難しいがんもあります。)

早期 胃がん

周囲のマーキング

粘膜下層の内視鏡的はくり術

ERCP(内視鏡的逆行性胆管造影検査)

内視鏡を使って胆管や膵管に造影剤を注入し、これらの状態をレントゲンで見る検査です。
当院でも、十分な説明のもと、検査のみならず、様々な内視鏡的治療が行われています。

総胆管結石に対する治療

( 1)内視鏡的乳頭括約筋切開術
(EST)

胆管の出口(乳頭部)を切開し、石が出やすい状況を作り、石を除去していきます。

(2)内視鏡的乳頭ラージバルーン拡張術 (EPLBD)

胆管の出口を切開後にラージバルーンを用いてさらに拡げて、石を除去していきます。

3) プラスチックステントによる内視鏡的胆管ドレナージ(ERBD)

プラスチック製の柔らかいステント(管)を挿入し、胆石によって狭くなった部分に留置させ、胆汁の流れを確保します。

悪性腫瘍に対する治療

金属ステントによる内視鏡的胆管ドレナージ(ERDB)

金属製の硬さのあるステント(管)を挿入し、腫瘍によって狭くなった部分に留置させ、胆汁の流れを確保します。

留置前(総胆管の狭窄部)
留置後(狭窄部にステント留置)

当院では、お一人でも多くの患者様に、安心をご提供できるよう、消化器医師による専門性の高い検査・診断を随時行っております。
また、週1回の症例検討会を行うことで、診断の質を高める努力をしています。

内視鏡検査や人間ドックのご相談・ご予約はお電話にて受け付けております。

電話0837-26-1211